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参加者報告会:「暮らし」見学プログラム(中央共同募金会助成事業)

  • 24 時間前
  • 読了時間: 5分

更新日:4 時間前


2026年3月1日、中央共同募金会助成事業である『「暮らし」見学プログラム』の参加者報告会がオンラインで開催されました。本プログラムは、医療的ケアなどを必要とするお子様のいるご家庭へ看護職が伺い、その「暮らし」を見学するプログラムです。


3度目となる今回のプログラムには全国から看護職が4名(看護師3名、助産師1名)参加されました。NICUでの経験がある方、訪問看護や放課後デイでの経験がある方、学校看護師の方、それぞれこれまでのキャリアも背景も異なる参加者でした。


当日はお母さんが小学校へお迎えへ行くのに同行したり、訪問看護師さんによる入浴の様子や理学療法士さんとの関わり、訪問歯科や歯科衛生士によるケア等、普段の生活を見学させていただく貴重な時間となりました。


参加した看護職の学びや気づきの一部をご紹介します。

  • 学校からの送迎方法や放課後デイの地域によるサービスの違いを知ることができた。

  • 店内や駐車場スペースの広さなど、自分が買い物に行くのとは違う視点で利用する店が選択されていた。

  • きょうだい児への思いを知ったり、関わりの工夫を見学したりすることができた。

  • よりご家族に近い立場で訪問看護の場面も見学することができ、訪問看護師との関係性について学ぶことができた。

  • 医療的ケアが必要なお子さんとご家族が楽しく安心して生活できるように介入したり、支援者と保護者が支え合えるような関係を築けるようになりたい。

  • 成人のケアマネに該当するようなコーディネーターもいないため、母親の負担が大きく、ケアや他機関との調整を実施しなければならないことが多い。きょうだい児への対応や仕事との両立のバランスも難しい。訪問看護師がいる時間は、保護者にとってレスパイトやきょうだい児と過ごす時間にもなるのではないか。

  • 成長発達、病状の変化、先を見据えた支援やリハビリといったことも考えると、訪問看護だけではなく、療育センターや児童発達支援など通所施設との連携もとても大事である。 

  • ご家族が子どものことを一番理解している、ということが再認識できた。

  • 医療的ケアをすることが看護師の役割だと思いがちだったが、そのご家族が気持ちを出したり、出しやすい雰囲気を作ったり、時間的余裕を作ることがとても大切ということに気づき、自分の看護師像を見直す良い機会になった。ご家族の意向にできるだけ寄り添いながらも安心して教育が受けられるような仕組み作りについて、自分なりにどんなことができるか考えていきたい。

  • ご家族が安心して学校にお子さんを任せていただけるよう継続して看ていけるような学校看護師を増やしていきいたい。学校看護師の魅力を伝えていけるようになりたいなと思う。


訪問を受け入れていただいたご家族からは、以下のようなお話がありました。

  • 1日の生活をもっと知りたいと思ってくれている看護職がいるということが嬉しかった。もう無理、全部やめたい、と思う日もある。これが毎日というのを知っていただけたのなら、これから支援者の方の関わり方というのが変わってくるのかなと思うと今回参加された皆さんに救われる家族の方が増えるのではないかと思う。

  • 疲弊しているところであったが、参加者が見守ったり、寄り添った声かけをしたりしてくれて、今後も来てほしいと思える2日間だった。

  • 今回の経験が誰かのためになってくれれば嬉しい。

  • 当事者家族を応援してくれる人がこんなにも多くいると知ることができて、ありがたい機会だった。


ご家族が所属される家族会の方からは、医師や看護学生にもこの報告会を共有できると良いというご意見がありました。また、看護職が技術に着目するのではなく、「いろいろな職種の人との繋がり、信頼や安心感や連携が必要だ」と気づいてくださったことからも、生活に即したニーズを捉え必要な支援が見えてくる良い企画だったというというお話がありました。このように繋がりをつくる機会、知る機会をあえて設けることでそれぞれの知識が深まり繋がりが強まっていくということを感じ、自分たちだけで固まらずに色々な人と繋がっていきたいという今後に向けたお気持ちも共有されました。


オンラインで開催された本会でしたが、参加看護職とご家族が「お久しぶりです!」と訪問時を振り返りながら嬉しそうに声を掛け合っていました。訪問時間はそれぞれ1~2日と限られた時間でしたが、良い関係を築き、たくさんの学びを得たことが分かるあたたかい報告会となりました。


私も過去にこちらのプログラムへ参加した際には、訪問先のお子さんとご家族に温かい言葉とともに背中を押していただき、その経験が今の実践にもつながっています。参加者の皆様にとっても、印象に残る大きな一歩となったのではないでしょうか。


また、今回は看護職だけでなくご家族も全国からご協力いただき、地域による違いも共有できたことはとても貴重な学びであったと感じました。今後もこのようなプログラムが広がり、医療的ケアが必要な子どもたちとご家族が自宅でも外出先でも安心して過ごせる社会になることを願っています。そして、ご参加いただいた看護職の皆様には今回の経験をもとに、より良いケアの輪を全国的に広めていただくことを期待しています。


(文章:NfN会員 並木さん)


本事業は「前田和子基金 重症児等とその家族に対する支援活動応援助成」(中央共同募金会)を受けて実施しました。前田和子様とご寄付いただいた皆様へ感謝申し上げます。

 
 
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