この度、NfNでは「日本では毎年何人くらいが看護師資格を取れて働き始められると需給が満たされるのですか?」という質問をいただきました。
「医療従事者の需給に関する検討会 看護職員需給分科会 中間とりまとめ(厚労省、令和元年11月)」によると、2025年 における看護職員需要推計によると看護職は188-202万人必要で、ワーク・ライフ・バランスの充実も勘案して下記3つのシナリオに分類され推計されています。
超過勤務10時間以内、年間5日以上の有給休暇=需要推計188.0万人
超過勤務10時間以内、年間10日以上の有給休暇=需要推計189.7万人
超過勤務無し、年間20日以上の有給休暇=需要推計201.9万人
また、2025年における供給は175-182万人程度と見込まれています。よって、需給ギャップは最小で約6万人、最大で約27万人となるようです。
なお、看護職員確保対策としては下記が挙げられています。
①養成促進
②定着促進
③再就業支援
ちなみに、「看護職員の現状と推移(厚生労働省、平成26年)」によると、毎年新規で資格を取得される方は約5万人、離職者は16万人、再就業者は14万人であり、10年間(平成15年~平成24年)の看護職員の対前年比増減数の平均は約3.0万人です。
いただきましたご質問にお答えすると、新規養成だけでも需要は満たされず、定着促進や再就業支援含め総合的に対策を講じていく必要があります。少子化によって新規養成者数の確保が難しくなっていくなかで、Nurse for Nurseは②定着促進と③再就業支援に微力ながら貢献できればと考えています。また、看護職の地域偏在が課題としてありますので、全国的なネットワークを構築し、看護職同士がつながり、キャリア開発において助け合える環境を整えることでこの問題にも取り組めたらと思っています。ワーク・ライフ・バランスの観点からはシナリオ3の実現が最も望ましいと考えますので、その点では需要推計約202万人が確保でき、必要とされるところに適切に看護ケアが届けられることを願っています。
NfNでは看護職のキャリアに関する質問を随時受け付けております。疑問を一緒に解決するお手伝いができればと思っておりますので、是非質問をお問い合わせよりお寄せください。お待ちしております!
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